アニメ・コミック

2008/09/27

アメリカン・パイで風邪で宝塚で。

夕べ、帰りがけに立ち寄った書店で、敬愛する萩尾望都氏の名作「アメリカン・パイ」の文庫版を発見、さっそく購入。
(5年ほど前から出版されていたようですね:苦笑)

Americanpie

んで、晩酌しながら読んだわけです。
「ポーの一族」や「11人いる!」などの影に隠れてあまり論じられる事のない作品ですが、とっても良いんですよね。

不治の病に冒されたフランスはボルドーのお嬢さんが、自分の生きる意味を求めて出奔。
アメリカはマイアミで売れないロックミュージシャンと出会う・・という筋立て。
マイアミ・アメリカ・ロックという、萩尾作品に合わない要素ばかりですが、主人公の女の子・リューやブ男のミュージシャン、グラン・パの織りなす人間模様はまさしく萩尾ワールドで。

酒を飲みながら味わうように読み込めば、涙腺もゆるむってもんですよ。
それで、座敷で知らない間に寝てしまって・・・風邪をひいたようです(汗)。

あとがきを書いてらっしゃるのが宝塚の演出家である小柳奈穂子さん。
まったく知らなかったんですが、この作品、2003年に宝塚で上演されたんですね〜。
さっそくニコニコ動画にてその時のダイジェストを観てみました。
どなたが演じられたのか知りませんが、リューはイメージに近い。
グラン・パはさすがにイケメンな感じの男役の方でしたが・・・(^^;)。

あぁ〜、全編通して観てみたいなぁ。
再演、しないでしょうか。

あぁ、くしゃみが止まらない〜(- -;)。

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2008/02/07

ダ・ヴィンチ「よつばと!」特集♪

雑誌ダ・ヴィンチで特集されました。

「大人になった今だから、『よつばと!』」

Dvyotsubato1

地酒星人はあずまきよひこ氏の描くこの漫画が大好きで、今までにも何度かこのブログで紹介して来ました。

娘を連れて展覧会にも行きましたっけ。

元気いっぱいの5才の女の子「よつば」が過ごす日常をたんたんと描いた内容なのですが、とても楽しく、面白く、愛おしく。

この特集は「よつばと!」に描かれた様々なシーンをダイジェストしていて、漫画の内容を思い返しながらニヤニヤ笑って読めるものでした。
あずま氏へのロングインタビューもあって、グッジョブ♪

ただしよつば世代の子供たちを紹介した「リアルよつばを探せ!」とか、著名人のパパ&ママインタビューはいらなかった。
漫画と関係ないんだもん。折角ページがあるんだから、もっと作品内容に寄って欲しかった。

マンガ評論家の伊藤剛さんのコラムが秀逸。

氏の文章、
「幸せな日常しか描かれていないのに、なぜこんなに切ないか」

そうなのです、楽しいよつばの毎日を見ているだけなのに、なぜこんなに惹き付けられるのか。そこが不思議なところなのです。

そして、
「実は『喪失』の物語ではないか」

・・・うん、うん、中年おぢ、目頭をおさえながら無言でうなずく(苦笑)。

Dvyotsubato2

この漫画、地酒星人が読み始めてからあっと言う間に我が家の娘達もファンとなり、娘の友達へも確実に浸透し始めています。

ざっと15人はファンを増やした自信有り。
誰からも頼まれていませんが、これからも“「よつばと!」エバンジェリスト”として活動して行きたいと思います。

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2006/12/24

げんしけん特装版!

狙ってなのかどうかわかりませんが、年末にはコミックの新刊が多いですね。
地酒星人お気に入りの「よつばと!」が先週発行されましたが、今週も愛読書の新刊が続きました。

まずは「もやしもん」の第4巻。
Moyasimon4
このブログをご覧になっている方の中ではご存知の方も多いと思いますが、農大に通う学生達の日々を描いている漫画ですね。
醗酵に関するゼミの学生生活を描いていて、とても面白いですよね。

そしてもう一冊、この第9巻で完結を迎える「げんしけん」
こちら、すごいんです。
大学のオタク系サークルの若者群像を描いた本作、完結を記念して特装版が出たのですね。
本題の単行本に加えて、なんと様々な作家による同人誌が付いているのです。
さらにドラマCDまで付いている!
これで¥1480なら「げんしけん」ファンはみんな買うでしょう(^^)!

Gensiken

↑一番右が通常の単行本第9巻。中央が同人誌。左がドラマCDのパッケージと作者からのメッセージカード。豪華だ〜。

この「もやしもん」と「げんしけん」、実はかなり共通項があると思います。
どちらも大学を舞台にした群像劇である事。
そして登場するキャラクター達が皆ひとクセある連中で、いわゆる“キャラが立って”いる事。
途中から誰が主人公だったかわからない状態になったりして(^^;)。
さらに女性キャラクターがとても魅力的な事♪

日本酒ファンとオタク文化って、あまり相性が良くない気もしますが「げんしけん」、機会があったら読んでみてください。
とても面白いです。最後はちょっと泣けます。

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2006/12/17

よつばと!展に行った。

地酒星人および二人の娘が大好きな漫画「よつばと!」
昨日はその第6巻の発売日でした。
そして、時を同じくして「よつばと!展」が開かれている事を知り、次女と一緒に出かけて見る事に。

Yotsubatoten1
↑次女の髪型です。主人公の“よつば”を意識して髪を四つにまとめてみました(笑)。

会場は青学近くの国道246沿い。青山オーバルビル。
一階のエントランスに看板が出ていました。わくわく。
Yotsubatoten2

2階の会場「GoFa」。入場料500円。
Yotsubatoten3

会場内には「よつばと!」の原画や第6巻と同時発売の絵本「よつばと白と黒のどYotsubatoten4うぶつ」にちなんだ原寸大のよつばや動物のパネルが飾ってありました。
次女も“よつば”と並んで記念写真を(笑)。
英語版や中国語版、スペイン語版など、各国の「よつばと!」も飾ってあって楽しかった。国は違ってもやはり「よつばと!」の面白さは共通なんだろうなぁ〜。
結構な盛況で、オタク系男子グループはもとより女子二人組や親子(自分たちもその中の一組ですが)など、偏りの無い広い層の人達が来場していて、誰が読んでも楽しめるのがこの漫画である事がわかりますなぁ。

会場を出た後は1階のオープンカフェで飲み物をいただきます。
(入場チケットに飲み物代も含まれているのです)
早速第6巻を広げる次女。
笑い声をあげながら読んでいます。
Yotsubatoten5

カフェにはところどころに、やはり「よつばと!」を読んでいる客がいます(笑)。
留守番だった長女には「よつばと!2007年カレンダー」をおみやげに購入。
Yotsubatoten6
次女が読み終わった後は地酒星人が読む番。
変な親子ですなぁ。

Yotsubatoten7
帰りは地下鉄を使わずにブラブラと歩いて帰りました。
途中、神宮外苑の銀杏並木で焼き芋を買って小休止。
銀杏の落ち葉で歩道は見事に黄色です。
もうすぐ葉が全部落ちそうですね。

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2006/07/23

よつばと!

とても良い漫画を読みました。
あずまきよひこ氏の描く、「よつばと!」です。
いや〜、なんか鼻が利いたんですよ。表紙の絵がとても良い。夏休みの女の子。そこに懐かしい夏の時間が封じ込められている感じがして・・・。
しばらく前から書店で気になっていたのですが、子供達が夏休みに突入した様子を見ていたら、辛抱堪らず読んでみたくなりました。
そうしたら、やっぱりムチャクチャ面白かった。

Yotsubatoありあまる元気と、柔軟な(柔軟すぎる?)感性のちょっと不思議な女の子、よつば。
彼女が父と一緒に引っ越して来た町で、お隣に住む三姉妹や父の友人等とともに過ごす夏の日々。

花火をしたり海に行ったり、はたまたカエルをつかまえたり雨の中買い物に行ったり・・・特に大きな事件がおこるわけでもない日常を、柔軟なよつばが新鮮な時間に変えて行く・・・。
そうだよなぁ〜、子供の頃の夏って、こんなだったよなぁ〜、と懐かしく思い出す事の出来る、とても楽しく優しい漫画です。

とくにドラマチックな展開があるわけでもないので、読後に何かを考え込んだり、思い起こしたりといった事はないのですが、とても爽やかで優しい気持ちになる、清涼剤のような作品。この読後感がこの漫画の最大の特長でしょうね。

こんな漫画が支持されているというのが、日本漫画の裾野の広さを感じます。
「よつばと!」現在5巻まで刊行されており、連載続行中です。
あ〜、これからのよつば達の暮らしが楽しみだぁ〜。

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2005/07/27

追悼 杉浦日向子さん

杉浦日向子さんが、亡くなった。
46歳。早すぎる死である。
杉浦さんはしばらく前に漫画家を“隠居”されていたが、まだ20代の頃に描かれた一編が地酒星人は大好きである。
幕末の上野・彰義隊を描いた「合葬(がっそう)」。

gassoh鳥羽伏見で幕軍が敗退し、薩長の軍が江戸に進駐をして来た当時の物語である。
最後の将軍・徳川慶喜はすでに水戸へ退き謹慎をしていたが、江戸にはまだかなりの直参旗本が残っている。特に旗本の次男・三男は行き場を無くしてしまったのと、幕府直参の意地で徒党を組み、寛永寺のある上野の山に集結を始める。
やがて彰義隊を名乗る彼らは新政府軍と反目し、世に言う上野戦争が引き起こされる。

戦い自体は長州の大村益次郎の天才的な作戦などを持って、およそ半日で終結するのだが、戦いの前の江戸の不穏な空気、行き場の無い若者のあせりや怒り、迷いを描いて、時代ものの範疇に収まらない青春群像劇として秀でている。
嫡男以外の旗本の息子の弱い立場などが実感としてわかるように描かれており、さすがは杉浦さんである。
優れているのは時代考証だけでは無く、あまり語られない事だが、彼女はドラマ作家としても非凡な才能を持っていた事がわかる。
様々なエピソードを丹念に紡いだ後の、最後の上野戦争の描写などは、映画「タイタニック」のクライマックスにも匹敵するような息詰まる展開である。
燃え上がる寛永寺から鳳凰が飛び立つ幻想的なシーンは、ひとつの時代の終わりを象徴的に描き、心を震わせる(実は鳳凰ではなく見世物小屋から逃げて来た孔雀なのだが)。
(新選組好きなので、どうしても佐幕派に感情移入してしまう)

「江戸時代は毎日が日曜日。明治になって文明開化などと言っているけれど、それは単に月曜日が来ただけ。」
杉浦さんは、よくこんな事をおっしゃっていた。その後の日本の歴史を考えた時、まさに至言である。
世界史上に稀な江戸という文化都市の葬いを、杉浦さんは彰義隊の壊滅を通して描きたかったのではないだろうか。それが、合葬というタイトルにも現れているのであろう。

杉浦さん、おばあちゃんになったあなたの江戸話が聞きたかった。大の蕎麦通、そして日本酒好きだった杉浦さん。蕎麦屋での過ごし方など、普通は池波正太郎さんの文章などから学ぶものだろうが、私はあなたの文章から学びました。ご冥福をお祈りいたします。

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2005/06/23

失踪日記!

吾妻ひでおといえば、地酒星人が子供の頃から親しんでいたギャグ漫画家である。
少年チャンピオン連載の「ふたりと五人」は欠かさず読んでいたし、80年代に展開していたSF風味の効いた漫画も好きだった。ここのところ、しばらく名前を聞かないなあとは思っていたのだが、それもその筈。彼は「失踪」していたのである。

sisso漫画の連載が突然嫌になり、タバコを買いに出たまま失踪。ホームレスとなり森で暮らしたり、夜間にスーパーマーケットのゴミの中から食べ物を漁ったりといった暮らしを始める。やがて警察に見つかり、一度は復帰するのだが、またすぐに再失踪。やはりホームレス生活を続けるが、ひょんな事から水道工事人となる。やがてそれも辞めて再度復帰。しかし今度はアルコール中毒になり、入院。幻覚と戦う事に…。
そんな凄まじい生活を自らが漫画にしたのがこの本である。
文章にすると壮絶なのだが、彼流のほんわかした画と軽快なテンポで、爆笑しながら読みすすめる事が出来る。自分を客観的に描いているので、作品としておもしろくなっているんだろうな。
この漫画を読むと、「あ、人間って失踪しても何とかなるんだ」と思い、妙に心やすらぐ(自分だけか?)。潜在的に興味は持っているが近づけない、「失踪」というテーマに接する事が出来るのがこの本の醍醐味(?)である。
皆さんは失踪してみたいと思った事はありませんか?

おもしろかったのが、バーなどから出る様々な酒の空き瓶の僅かな残りを集めて作る「あじまブレンド」の話。これが結構うまいらしい。但し注意しないとオシッコなどの危ない液体も入っている事があるらしいが…。

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2005/05/31

はるかなるポーの一族によせて…

ちょっと先週、酒の紹介を飛ばし過ぎましたので、今週は少し関係ない話を。
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地酒星人は子供の頃から漫画が大好きで、将来は漫画家になりたいと思っていた。様々な漫画が好きで読みあさっていたが、今でも名作中の名作と思っている作品がある。萩尾望都の「ポーの一族」である。
1972年から76年にかけて少女コミックで連載されていた少女漫画なのだが、これ以上の完成度の漫画を地酒星人は知らない。毎週連載されていた訳ではなく、ある程度の間隔をおいて、ある時は読み切り短編であったり、3回くらいの連載であったりしながら5年間にわたり人気を博した作品だ。その為、単行本にしてしまうと3〜4冊くらいにおさまってしまう。それでも内容は例えようも無く深い。今でも自宅の本棚に有るし、思い出すと読み返す。そんな作品は他にない。

poo「ポーの一族」は吸血鬼の少年エドガーをめぐる、数百年にわたる物語である。
物語の始まりは中世のイギリス。ある事件にまきこまれたエドガーは、14歳の時に吸血鬼の一族に迎え入れられる。自らが吸血鬼(ヴァンパネラ)となったのだ。吸血鬼になるという事は、死なない、肉体が年をとらないという事だ。すぐに人間から怪しまれてしまう為、ある土地に長く居続ける事が出来ない。その時点からエドガーの、数百年にわたる長い旅が始まる。同じく吸血鬼となった妹のメリーベルとの日々と悲しい別れ、後半は親友アランと織りなす孤独な旅の日々だ。様々な時代の普通の人々の前に、限られた期間だけ現れるエドガー達。その交流や葛藤を絶妙な筆致で描いている。死なない、年をとらないという事は限りなく別れを繰り返すという事だ。一見ドライなエドガーの中のナイーブな部分を萩尾望都は巧妙に描き出す。
そして、ある晩のエドガーとの出会いをきっかけとして時を超えた存在としての彼に気づくジョン・オービン。彼はその後の人生をかけてエドガー達を追い求める。さまざまな年代を通して痕跡を残しているエドガーという青い目の少年…。彼は時を超えて存在する同一人物なのではないか…と。

読まれていない方には、是非一読をおすすめする。やはり少女漫画なりの絵だったり、カット割りだったりするので、それらが苦手な方はつらいかもしれないが、我慢して読み進める内に、限りなく深い作品世界に気づかれる筈だ。

最も「ポーの一族」のエッセンスを感じられるのは24Pの短編「グレンスミスの日記」だ。この短編を読んでいただくと少女漫画という枠ではくくれない作品である事をわかっていただけると思う。
※出来れば、同じく短編「ポーの村」を読まれてからの方がわかりやすいかもしれません。

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う〜ん、地酒とポーの一族。変なブログになって来た(汗)。

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