登山で地酒

2022/09/22

燕岳再訪!急登とお燗酒と遭難未遂?

ぜひ北アルプスの燕岳に登りたい!と言う妻を連れての山行へ。

前夜は鰻を食べてパワーを、と考え松本の「観光荘」で。

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いつもながら独特の焼き具合。美味いです。

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妻は高尾山などの低山を登ったことはあるけれど、北アルプスはもちろん初めて。

「陣馬山を3回登れば、燕岳山頂だよ」と言うと、嫌な顔をする。不安しかない・・・。

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いつものように松本駅から大糸線始発に乗って穂高駅へ。まずまずの天候。

穂高駅からバスに乗り1時間と少し。

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やって来ました、燕岳登山口。

8時ちょうど。ぼちぼち登り始めます。

初めの1時間くらいが結構な急登なんですよね。心拍数を上げすぎないようにゆっくり、ゆっくり。

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こんな感じの箇所もたくさんありますし。

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岩場を超えて行く箇所も数知れず(燕らしい花崗岩質)。

そんなに難しい場所はないのですが・・・。

高尾の陣馬山以上の高低差を登ったことが無い妻。なかなか苦戦しています。

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やっと合戦小屋に到着した頃は既に12時。

思った以上に時間がかかっている。

昼食は燕山荘でと思っていましたが、ここで摂る事に。

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途中で高山植物(写真はトリカブト)などを見ながら、気を紛らわせつつ先へ。

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やっと燕山荘へ到着したのは午後2時。実に6時間かかってしまった。

(ちなみに昨年単独で登った時は4時間でした)

安心したのか燕山荘の前で、妻号泣。

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燕山荘前からの、雄大な風景が疲れを癒してくれます。

この日は燕山荘泊。着いたのが遅かったからか、本館ではなく離れの冬季小屋へ案内されます。

本館の雰囲気が大好きなので残念。

(冬季小屋なので窓もなく「ザ・山小屋!」「雑魚寝!」という雰囲気)

着いてしまえばする事がないので、テラスへ行ってまったり。

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相変わらず美しい燕岳山頂部。

妻は燕山荘までで疲労困憊。山頂へ行くのはあきらめました。

そうと決まれば、あとは飲むしかないでしょう。

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燕岳に乾杯!

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そして、おなじみの大雪渓です。

嬉しい事にお燗つけてもらえるんです。お猪口も磁器だ。

こんな贅沢な飲酒環境があるでしょうか!

 

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裏銀座方面の山々には天使の梯子がかかって・・・。

今回、槍・穂高方面は厚い雲に隠れがちで、槍の穂先は一瞬見れただけでした。

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そうこうするうちに夕食。

赤沼社長の山に関する興味深いお話を聞きながら・・・。

夕食後は喫茶スペースでまったり過ごし、あとは寝るだけ。

しかし、山小屋に馴れていない妻はほとんど寝付けなかったようで・・・。

それが翌日に影響する事になります。

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翌朝のご来光。雲が厚めでモルゲンロートは見れませんでした(残念!)。

朝食後、喫茶スペースでコーヒーを飲んでから下山の途に。

燕山荘前がなにやら賑やかだと思っていたら、YouTuberの「もじゃまる夫妻」が!

前日、大天井岳でテント泊をして、今朝ここまで移動してきたそうです。

「いつも見てまーす!」と声をかけさせてもらいました。

とても感じの良い二人でしたよ。

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さて、下山。

妻は昨日の登りがたたったのか、筋肉痛で足が棒のようになりうまく運べない様子。

なんとか合戦小屋までは下りて、名物のスイカも味わいました。

そこからしばらく行ったところ、事件が起きます。

大きめの段差で着地の際に足が痛かったらしく、体勢を崩した妻は大きい岩が転がっている場所へダイブ!(汗)

したたかに右手上腕部を打ちつけてしまったのでした。

しばらくはその場で様子見。手を握ると握力はあるようなので、骨折は無いと判断。

妻のザックに入っている重さのある荷物をこちらのザックに移動させ、そろりそろりと再び下山を開始。

持っていたポールをほとんど松葉杖がわりにし、段差では妻の手を握ってバランスを崩さないように。

大きい段差では腰を下ろして尻をずらしながら降りる。

「これはどれだけ時間がかかるんだ?」と自問していました。

途中で本当に「遭難」の二文字が脳裏に浮かび、「救助要請」の四文字が現実味を帯び始めた気がしました。

それでも下山される大勢の方に抜かされる際に励まされつつ、わずかづつ高度を下げて行ったのでした。

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やがて登山口方面から川のせせらぎが聞こえて来て、建物の屋根や駐車している車も見えるようになります。

それらが少しづつ近づいて来るのを励みに、なんとか引きづるようにして登山口まで辿り着きました。

再び、妻号泣。

8時間をかけた下山でした。

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バスに乗り込み、穂高駅へ。

本当は温泉に寄ろうと思っていたのですが、妻の怪我でそれどころではなくなり帰路へ。

特急あずさを待つ間、駅前の店で信州名物おやきを。

熱々のおやきを齧りながら「なんとか帰って来たなぁ〜」と、ホッとしたのでした。

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帰路のあすさ車中。

おなじみの大雪渓で旅の締め。

やはり山は侮れない。忘れがたい山行になりました。

ちなみに妻の怪我ですが、右上腕部靭帯損傷と診断されました💦

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2022/08/04

常念岳で「山の酒・大雪渓」を味わう!

はじまった夏山シーズン。

今年の初・北アルプスは常念岳です。

前日に松本入り。大糸線の始発に乗って穂高駅を目指します。

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始発なので、大糸線の車内は人もまばら。

それでも同じような格好の登山客もちらほらと。

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車窓からは、目指す常念岳が。

天気もまずまずのようです。

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6時過ぎに穂高駅に到着。

すぐに予約していたタクシーに乗り込み、一の沢登山口へ。

この日は日曜なのですが、登山口付近の駐車場がとても混雑しています。

運転手さん曰く「ここまで混んでる一の沢は見たことが無い」と。

後で知ったのですが、燕山荘や涸沢ヒュッテなど近隣の山小屋で従業員にコロナ罹患者が出て臨時休業になっていたそうで。

それで常念岳へ登山客が集中しているようです。

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7時前、一の沢登山口に到着。早速登り始めます。

「熊出没」看板のインパクトがでかい(苦笑)。

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常念岳へ到達する一の沢コースは、文字通り沢に沿いながら高度を上げていく道。

沢にかかった丸木橋を何度も渡ったり、飛び石を伝ったり、沢そのものに入り靴を濡らしながら進んで行きます。

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この日はさほどでもなかったのですが、大雨の後などは増水が恐いコースですね。

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徐々に高度を上げて行くと、いよいよ「胸突き八丁」に差し掛かりました。

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疲れたところに持って来て、この急階段です。

右側がざっくり切れ落ちているので、通行は要注意の箇所。

緊張しながら長い階段を通過した後も急登が続き、体力が削がれます。

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そんな中、嬉しいのは水場の存在。

体の中にスーッと染み込む、天然の滋味。生き返ります。

登山口出発から約4時間、突如として眼前が開けます。

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ドーンと目に飛び込むピラミダルな形状。常念岳の山頂部が目に飛び込んで来ました。

そして・・・。

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本日宿泊する常念小屋と、その向こうに広がる槍・穂高連峰。

今年も槍に会えた!

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この日、常念岳登頂をしたいと考えていましたが、予想よりも疲労感があり翌日に持ち越すことにしました。

常念小屋へチェックインします。

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前述の他の山小屋の休業のため、この日の常念小屋はほぼ満室。

(直前までは5割ほどの埋まり具合だったようです)

案内されたのは相部屋(男女別)。コロナ防疫のため申し訳程度の仕切り板は設置されていますが、要は“ザコ寝”ですね。

昨年宿泊した3つの山小屋ではそれぞれ個室チックな環境だったため、ちょっと緊張。

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先着順で一番奥をゲット。

敷き布団を伸ばすと向かいの方の布団と重なってしまう。そして、微妙に足も出ちゃうんですね。

なので、布団の対角線で寝て、なんとか布団内に足を収めるようにしました(苦笑)。

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食堂にてラーメンとビール!

体が欲していた塩分。美味いです。

いつもは飲まないロング缶も、すんなり空ける事ができました。

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さて、夕食までは時間がたっぷりあるので、開放されている食堂で安曇野の酒「大雪渓」を飲りながら読書です。

(山に関するさまざまな書籍・漫画が本棚に並んでいます)

その中から手に取ったのは「穂高小屋番レスキュー日記」宮田八郎著。

2018年に不慮の事故で他界された宮田氏。奥穂高岳の直下にある穂高岳山荘の元支配人兼遭難救助隊員でした。

10代の時から30年にわたって穂高岳山荘で活躍する様が闊達な筆致で描かれています。

食堂の窓からは槍・穂高連峰を眺めることが出来て、その環境でこの本を読むととてもリアリティがあり、感情移入しちゃうんですよ。

何度か涙腺も刺激されたりして・・・。

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食堂にはお茶とお湯入りのポットが置いてあり、自前のカップを使って自由に飲むことが出来ます。

大雪渓とお湯を交互に飲んでいると、ちょっとお燗を味わっている気になります。

大雪渓、水場で味わったおいしい水を連想させる美味い酒です。

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そうこうしている内に夕食の時間の5時。

この標高でこの内容を味わえることに感謝。

この日は消灯の8時を待つことなく、眠りに落ちたのでした。

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さて、翌日。快晴のなか常念岳の山頂アタックです。

サブバックだけを背負って身軽に。

大きな石がゴロゴロで、とても歩きにくくコースを見誤りやすい。

前後に登山者がいないので心細くなりつつも、なんとか高度を稼いで行きます。

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気がつけば出発した常念小屋ははるか下。

何度かコース外へ出てしまったのですが、だんだんコツを覚えてきました。

登山道は人が多く歩いているので、石が若干赤っぽいんですね。コース外の石は黒っぽく、苔も生えていたりします。

この色調の違いと、ところどころ岩にペンキで書かれた「○」「×」の印を頼りに山頂を目指します。

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ようやく山頂が目の前に。人が見えているところが山頂です。

と言っても、この巨大な岩をよじ登るわけではなく、右の方に巻き道があります。

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登頂! 何度も人様のYouTubeで見ていたこのお社を肉眼で見ることが出来ました。

しかし、大きな岩が寄り集まった感のある狭い山頂です。

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苦労して自撮りをしていると、見かねた女性登山者が撮影してくださいました。

燕岳に引き続き、皆さん親切ですね。

穂高の山々は山頂部分に雲がかかってしまっています。

登山を始めるにあたり、目標のひとつとしていた常念岳に登頂できました!

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さて、下山です。目指す安曇野の町は雲の下。

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帰り道は気持ちもゆるんで、咲いている花などをカメラにおさめつつ・・・。

しかし、今回もまたなんでも無い箇所で右足を滑らせて転倒。幸い怪我もなかったですが、この転倒癖はどうにかしなくちゃならんですね。

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一の沢登山口からはふたたびタクシーに乗り、穂高温泉郷の「しゃくなげの湯」でリフレッシュ。

生ビールをいただきました。このボーッとするひと時がたまりません。

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帰路のあずさ車中。ふたたび大雪渓を。

癖がなく、控えめな旨味を持つ酒です。3,000m級の山ではこんな酒が合うんでしょうね。

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常念岳、さすが百名山の名峰でした!

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