なぜか感じる喪失感。「未来ちゃん」!
この種の写真集として異例の5万部を突破しているそうで、みんな“未来ちゃん”の表情とその世界に癒されたいんだろうなぁ・・・。
川島小鳥写真集「未来ちゃん」ナナロク社刊。
強烈な目力を持った女の子「未来ちゃん」が、田舎(佐渡?)の野山を中心に日常を過ごす様を撮影したものです。
昭和を感じさせる町並み、家屋。
ある時点で時を止めてしまったような空気の中、対照的にありあまる“生”を発散させる「未来ちゃん」。
見ている内にとても癒しを感じている自分がいると共に、どこか“喪失感”をも持つのは何故でしょう?
それは震災とその後に続く原発事故と無関係ではないのでしょう。
この撮影地はおそらく今回の被害地ではないと思いますが、どこか共通した空気感を感じてしまうのでした。
震災前であれば微笑ましくも強い個性を持った幼女の写真集だったのですが(それはそれで高レベルのものです)、このタイミングでの出版で違う意味をも内包している気がしました。
・・という事はともかく、とても楽しめる写真集だと思います。
お奨めっ!
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