西の魔女が死んだ。
妻が以前に読んで感動した小説の映画化との事で、ふたりで新宿まで出かけました。
梨木香歩原作、「西の魔女が死んだ」。
中学1年の女の子「まい」がクラスの人間関係から不登校となり、田舎に住むひとり暮らしの祖母のもとで二ヶ月を過ごす、というストーリー。
この祖母はイギリス人で、魔女の血をひいていると言う・・・。
とはいってもけっしてオカルトな映画ではなく、心を疲れさせた孫娘を祖母が優しく導きながら、生きる元気を取り戻させる話なのでした。
特にドラマチックな展開があるわけでもなく、野菜を育てたりジャムを作ったりといった祖母と孫娘の山の暮らしを淡々と描いているだけなのに、とても惹き付けられるのは何故でしょう。
それは“魔女”と“魔女修行”の女の子の毎日の営みや会話の中に普遍的なものがあるから、などと考えてみましたがよくわかりません。
妻は後半の30分以上泣きっぱなし。
原作にとても忠実に映画化されているそうで、原作のファンにとってはすごく思い入れのしやすい作品になっているのでしょう。
見終わった後、幼い頃に夏休みの数日間、祖父母のもとで暮らした時間を思い出しました。
畑から野菜をもいで来たり、裏山に冒険に行ったり。
鶏が生んだ卵をそっと取り出した事もありました。
道が川のようになった激しい夕立や、山の中でわけのわからない恐怖感にとり付かれて全速力で逃げ帰ったりした事も。
この映画の主人公「まい」も、すごく似た経験をするんですね。
今、思うとあれはものすごく贅沢な時間だったのだなぁ、と懐かしく思い出しました。
原作をとても読んでみたくなりました。
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コメント
これはホントいい話ですよね。
私はまだ映画は観てませんが、何年か前に本を読み、強烈さとかは全然無くて、なんていうかなんかこう…1日1日、一時一時を大事にしようみたいな気持ち??上手くいえませんがそんな感じ。映画も是非見てみたいと思います。
投稿: えぬこ | 2008/06/30 23:41
《えぬこさん》
ロングセラーみたいですよね。
本当に人々に愛されている物語のようです。
児童小説として書かれたようですが、子供・大人の区別無く感銘を受ける作品なんですね。
やはり人生の普遍的な部分を描いているからなのでしょう。
投稿: 地酒星人 | 2008/06/30 23:48
>原作にとても忠実に映画化されているそうで・・・
↑いいですね。昔の角川映画みたいに「オイオイ・・」という原作無視の結末はいただけません(笑)
>幼い頃に夏休みの数日間、祖父母のもとで暮らした時間・・・
↑ホント貴重な体験ですよね〜しみじみ
投稿: イケ | 2008/06/30 23:58
《イケさん》
中学生くらいになってからはほとんど行かなくなってしまったんですが、ホントに貴重な時間でした。
今、我が娘たちにあの体験をさせたいと思っても、いろいろなものが変わってしまって無理ですからねぇ・・・。
投稿: 地酒星人 | 2008/07/01 00:05
この原作はボクも大好き~。
ラストが秀逸ですよね。
原作に忠実とは嬉しいなあ。
最近、ガックリなのもあるし。
『神童』はマンガ原作でしたが、あれはいかがなものか・・・
投稿: のむりん | 2008/07/02 00:58
《のむりんさん》
宮部みゆきの「模倣犯」も、原作と変えちゃっているらしいですよね。
(それを聞いて、未だに観ていないのですが。)
家にあった「西の魔女が死んだ」を読みはじめましたが、本当に原作に忠実な事がわかりましたよ〜♪
投稿: 地酒星人 | 2008/07/02 08:43