西の魔女が死んだ。
妻が以前に読んで感動した小説の映画化との事で、ふたりで新宿まで出かけました。
梨木香歩原作、「西の魔女が死んだ」。
中学1年の女の子「まい」がクラスの人間関係から不登校となり、田舎に住むひとり暮らしの祖母のもとで二ヶ月を過ごす、というストーリー。
この祖母はイギリス人で、魔女の血をひいていると言う・・・。
とはいってもけっしてオカルトな映画ではなく、心を疲れさせた孫娘を祖母が優しく導きながら、生きる元気を取り戻させる話なのでした。
特にドラマチックな展開があるわけでもなく、野菜を育てたりジャムを作ったりといった祖母と孫娘の山の暮らしを淡々と描いているだけなのに、とても惹き付けられるのは何故でしょう。
それは“魔女”と“魔女修行”の女の子の毎日の営みや会話の中に普遍的なものがあるから、などと考えてみましたがよくわかりません。
妻は後半の30分以上泣きっぱなし。
原作にとても忠実に映画化されているそうで、原作のファンにとってはすごく思い入れのしやすい作品になっているのでしょう。
見終わった後、幼い頃に夏休みの数日間、祖父母のもとで暮らした時間を思い出しました。
畑から野菜をもいで来たり、裏山に冒険に行ったり。
鶏が生んだ卵をそっと取り出した事もありました。
道が川のようになった激しい夕立や、山の中でわけのわからない恐怖感にとり付かれて全速力で逃げ帰ったりした事も。
この映画の主人公「まい」も、すごく似た経験をするんですね。
今、思うとあれはものすごく贅沢な時間だったのだなぁ、と懐かしく思い出しました。
原作をとても読んでみたくなりました。
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