記憶は勝手に育つ。
人間の記憶や思い込みは自然に変化をするようで。
最近の我が家のブームと言えば大河ドラマの「篤姫」。
日曜の晩には8時からの地上波と10時からのBS2の2度、放送を家族で楽しんでいます。
篤姫といえば、将軍・家定に嫁ぐ島津斉彬の娘(養女)なわけですが。
島津といえば高校生の頃に読んだ司馬遼太郎氏の歴史小説「関ヶ原」の終盤、西軍が敗北した後に初めて動き出し、東軍の家康本陣の横を中央突破して国へ帰って行った薩摩軍の勇敢な、というかほとんど無謀に近い行動が印象に残っていて。
1500名の島津隊でしたが、国へ無事帰りついたのは80名。
その漫画のようなあまりの凄まじさに、一連の関ヶ原戦国絵巻の中でも突出した印象を持っていたのです。
んで、何を言いたいかと言うと。
この凄まじい“前への退却劇”の描写は数十ページにわたるボリュームを持っているものとして認識していたわけです。
それが、たまたま今日入った書店で思いついて「関ヶ原」の当該ページを立ち読みしたのです。
そうしたら。
島津隊が退却をはじめて虎口を脱するまで、文庫本にして約5ページ強でした。
この脱出があまりに劇的なので、記憶の中でどんどんとボリュームを増やしていたのでしょうねぇ。
人の記憶というのはそういうものなのでしょう・・・。
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