最近、仕事で名古屋方面へ行く事が多く。
当然新幹線なのだが、いつも思うのは静岡を素通りするのがもったいない、という事。
そして一昨年の焼津への旅では、台風接近で果たせなかった「焼津の浜で磯自慢を飲む」という目的がその度に頭をもたげる。
目的というよりは、未練。
未練というよりはロマン。
そう、男の、もとい地酒飲みのロマン。
静岡駅が近づくにつれてその思いがむくむくと湧いて来る。
一人行動でもあり、明日は土曜日だ・・・。
「いいや!降りちゃえ!」
という事で、やって来ました夜の焼津駅。
静岡駅から東海道本線で3駅です。
人魚像に迎えられながら、駅前商店街へ。
大事なのは、ここで「磯自慢」を手に入れる事。
しかし、案の定商店街はほとんどの店がシャッターを下ろしている。
一昨年の旅では散策の途中で何軒か磯自慢を扱っている酒屋を見たので、記憶を頼りに歩いてみるものの見つからず。
酒の自販機を見つけ、「まさかね」と思いながら近づくと、案の定月桂冠だったりして。
途方に暮れかけていたところ、遠くから何やらたくさんの灯りと人だかりが。
どうやら焼津昭和通り商店街というところの夏祭りのようで。
おそらくは地元の人が出しているとおぼしき露店がたくさん。
七夕飾りもたくさん飾られていて、焼津中の子供達がいるのではないかと思うような賑やかさ。
フラダンスチームの演舞もあります。
疲れた目にはフラガールの蒼井優ちゃんに見えました(後でよく見たら結構なお年の方々でしたが)。
この通りの中で一軒の酒屋を発見。
店前にはたくさんのテーブルが置かれ、地元の方が酒盛りをしています。
祈るような気持ちで店内へ。
・・・磯自慢はありませんでした。
せめて静岡の酒と思い、初亀の吟醸300mlを購入。
そして、祭りの喧噪を離れ焼津港へ向かいます。
500mほど歩くと潮の香りが強くなり、港が現れました。
居並ぶ漁船。
手ブレでボケボケの写真になってしまいました。
船の近くに腰を下ろし、初亀をあおります。
初亀の特徴である、アタリの柔らかさと焼津の街を歩き回った暑さもあり、ゴキュゴキュ飲んでしまいます(←大丈夫か?)。
波の音を聞きながら飲む日本酒は、やっぱり良いですねぇ〜としみじみ。
いつかまた来るぞ。今度はちゃんと磯自慢を飲むぞと決意し、駅へ戻ります。
早くしないと新幹線の終電に間に合わなくなる・・・。
:
帰りの新幹線車中で初亀の残りを味わいました。
先ほどは気が付きませんでしたが、うまいですね、吟醸・初亀。
途中で水のペットボトルに入れ替えたので出荷年月日がわからないのですが、おそらくは1年近く経っているのではないでしょうか。
とても良い熟成の風味が出ています。
ナッツ系の含み香も心地よく、すべるような飲み口。静岡吟醸だぁ〜。
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