アニメ版「時をかける少女」!
やっと観る事が出来ました。
評判のアニメ版「時をかける少女」。
筒井康隆原作のジュブナイルをベースに新たな主人公を設定、現代風にアレンジした力作です。
「時をかける少女」を語る時、どうしても意識にのぼるのは先日も記事にアップした大林宣彦監督・原田知世主演の同名映画。
このアニメ版もこの作品に最大の敬意をはらって創られているのがわかります。
大林版「時かけ」ファンが嬉しいのは、かつての主人公・芳山和子が今作のアニメ版主人公・紺野真琴のちょっとミステリアスな叔母として登場している事。
彼女の仕事場に飾られた高校時代のスナップ。
和子の両脇には恐らくは深町くんと吾郎ちゃんと思われる男の子の姿が。
この辺り、往年の「時かけ」ファンとしては感涙ものです・・・(T_T)。
このアニメ版、とても良く出来ていると思います。
新・主人公の紺野真琴も和子とは違いながら、好感度高い元気の良い女の子。
クライマックスは物語にグイグイ引き込まれます。
ラストは未来に希望を残した終わりかた・・・。
・・・しかし、しかし。
地酒星人はこの映画を見ながら、全編悲しかったです。
これは何かと思う時、感じるのは大林版・時かけで感じたラストの絶望感の再現。
時を超えた者が持つ、あの悲しい宿命のやるせなさがどの場面を観ていても感じられてしまうのです。
トラウマ、と言ったら大げさですが、過去に感じた絶望を再び明るい場所に引っ張り出されて来た印象。
・・・もちろん、これはこのアニメ版が良く出来ているからこその賛辞の言葉と受け取ってください。
そういう意味で、この映画は大林版・時かけに支配される宿命を持つ映画と言えるのではないでしょうか(少なくとも地酒星人にとっては)。
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コメント
「未来で待ってる・・・」というセリフに、「現在や過去は、未来に続いている・・だから現在を悔いなく」といったメッセージを感じました。
へっへっへー、観ましたよ。
新・大林映画「転校生」も楽しみですね。
投稿: フットゴリ | 2007/06/08 09:27
《フットゴリさん》
「未来で待ってる」って、どんだけ未来なのかっ!と思ってしまいます。
フットゴリさんがおっしゃっているのはもっと抽象的な意味だと思いますが(^^;)。
タイムリープもので未来での再会というと、宮部みゆきの「蒲生邸事件」を思い出します。
あれも切ない話だったなぁ。
タイムリープものは切なくっていやだなぁ。
投稿: 地酒星人 | 2007/06/08 11:15
もう、地酒星人さんの文章を読んだだけで、昔、「時かけ」を観た時に感じたあのなんともいえない切なさのような心地よさがよみがえってきました。ああ、苦しい。
でも、時かけが好きっていうよりも、とにかく原田知世が好きでした。
投稿: あつし | 2007/06/08 20:03
《あつしさん》
ここにコメントいただける男性陣の中だけでも、「時かけ」の原田知世が好きと言う人が多いこと多いこと。
おそらくは男子が好む女子の黄金律を、知世ちゃん演じる芳山和子は体現していたんでしょうねぇ。
投稿: 地酒星人 | 2007/06/09 00:07