地酒妖怪図鑑(その18)
一日の仕事を終えて、夕刻に美酒にありつく瞬間は、酒飲みにとって何物にも代え難い喜びの時間だ。
香気、旨味ともに優れた銘酒を味わう時、日本人に生まれた喜びに五感は打ち震えるだろう。
一杯目、二杯目・・・幸せな時間は続く。
三杯目、四杯目・・・このあたりで、あたなはおかしいと思った事はないだろうか?
初めに感じた旨味が、感じられなくなっているのだ。
杯を重ねるにしたがって、たしかに酔ってはいる。
しかし、それはアルコールを摂取しているだけで、肝心の銘酒の旨味がどこにも感じられない。
そんな経験をしていたら・・・。
妖怪「旨味さらい」の仕業だ。
「旨味さらい」は、酒の旨味成分が大好きで、旨酒を飲んでいる人が居るとやって来て、酔って来た頃を見計らい、そっと旨味だけを抜きさって行く。
多くの場合、人はそれを酔ったせいとして納得させているので、ますます「旨味さらい」がつけあがるのだ。
【旨味さらい】
生息場所:旨い酒のある所は、常に「旨味さらい」に狙われていると言って良いだろう。
撃退方法:「旨味さらい」につけ込まれないよう、適量を守るか、もの凄く酒に強くなるしかないだろう。
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コメント
やばい・・もしかして今までの妖怪の中で一番取り付かれた率が高いかも。
今夜あたりまた・・お札下さい。
投稿: hirorin | 2006/08/07 18:48
私もこの妖怪によく取り憑かれました・・。
最近は忙しいんで三杯目、四杯目まで行く事が少ないので、あまりお出ましにならないですねぇ・・・。
松尾様(お酒の神様)のお札が効くでしょうか・・・。
余計、寄って来るかもしれませんね(^^;)。
投稿: 地酒星人 | 2006/08/07 23:48
周りの人からもよく聞きますけど、実は僕、これだけは大丈夫なんです。かなり酔っぱらっていても、味はしっかりわかるんです。必ずチェイサーと一緒に飲んでるっていうのもいいのかもしれません。
ただ、問題は、飲んでる間はわかっているんだけど、翌朝になると味どころか何を飲んだのかすら覚えていないということです。(こっちの妖怪の方が手強い)
ブログに書くときは、メモしているので大丈夫なんですが。
投稿: あつし | 2006/08/08 09:56
おお、それはまた変わりダネですね(^^)。
メモしながらという行為が、「旨味さらい」を寄せ付けないのかもしれません。
今度やってみようかな。
でも、そのメモの字が読めないというのは、いろいろな方がおっしゃってますね(^^;)。
投稿: 地酒星人 | 2006/08/08 10:18
酔っ払っての結果で良かったぁ。
開栓したまま飲み進める内に…っていうお酒だったら
どうしようかと。(笑)
投稿: 燗酒おやぢ | 2006/08/08 10:32
う〜ん、そのようなお酒も有ったりして?
香りがどこかへ行ってしまう酒は、たまに有りますね(^^;)。
投稿: 地酒星人 | 2006/08/08 11:14
いやいや、味がどっかへいっちゃうお酒も。;-p
投稿: 燗酒おやぢ | 2006/08/08 13:58
わっしは、何を飲んでも途中から味がどっかへ行っちゃいますう。
だから、酔って来たら3リットル入りのワインとか焼酎に切り替えます。
投稿: フットゴリ | 2006/08/08 14:09
《燗酒おやぢさん》
おろろ・・そんな酒もありますか!?
酒ごと“旨味さらい”にジャックされているんでしょうか(^^;)。
《フットゴリさん》
賢い選択かもしれません。
私の場合、未練があってどうしても切り替えが出来ませんが・・・。
投稿: 地酒星人 | 2006/08/08 15:18
旨味さらい、とりついているのに気が付かない人もいたりして…。
(;゜ロ゜)ハッ オレモ ソノヒトリカッ!
投稿: 煮酒 | 2006/08/09 10:27
何をおっしゃいますか。
「旨味さらい」を飼いならしていると言う噂が・・?
鵜飼の要領で(笑)。
投稿: 地酒星人 | 2006/08/09 12:37