ディズニー・アートに元気をもらう。
昨日は朝から強い雨が降っていましたが、江東区の東京都現代美術館へ行って来ました。
現在、ディズニー・アート展が行われています。
ディズニーの誇るアニメーション・アートの総合美術展です。
昨年、千葉大学で初期のディズニー・アニメーションアートが大量に見つかったという、信じられないような出来事がきっかけとなり、米ディズニー本社からの提供アートと合わせる形で公開されました。
(上記の千葉大で発見の件、1960年に日本で巡回展が開かれ、そのまま作品が日本側に寄贈されたようですね。その所在は極僅かな関係者しか知らないまま、様々な経緯で千葉大に保管されていたようです。)
平日の朝、雨天にも関わらず多くの方(主に女性)が来場していました。
このディズニー・アート展、期待を上回る内容でした。
初期ディズニーの伝説的アニメーター、アブ・アイワークスのコンテ画に感激。
そして、40〜60年代にかけて活躍したアニメーター達、いわゆる「ナイン・オールド・メン」の原画に感動。
アニメ原画が20〜30枚ほど束ねられているコーナーがあり、自分でパラパラめくる事も出来るのです。自分の手元でシンデレラやピノキオが動く様を再現出来ます。
そして、さらに感動したのが、やはりディズニーの伝説的アーティスト、メアリー・ブレアの原画展示にまるまる一室をさかれていた事。
メアリー・ブレアは、独特の作家性を持った人で不思議の国のアリスやピーターパンのコンセプト・アート等で活躍。
その独自の造形や色彩は、今もなお多くのファンに愛されています。
TDLのイッツ・ア・スモール・ワールドも、彼女のコンセプト・アートが元になっています。
その他、千葉大で発見された「眠れる森の美女」を中心とした大量のセル画、背景画等々・・・。
素晴らしいアートの数々でした。
一言で言うと、この人たち変態。
むろん、これは私流の最大の褒め言葉です。
その当時の作品にかけた製作者たちの生半可でない情熱が、数十年を経た今もなお、展示作品から鮮やかに立ち上がって来ます。
この世界の末席に連なる者として、多くの元気をもらった一日でした。
↑パンフレットです。今回の展示のメインであるスリーピング・ビューティーが表紙に。
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コメント
さすが、ディズニーの事は詳しいね!
ディズニーアニメって、今でも子供から大人まで
愛され続けてる・・・凄い事です。。。
永遠ですね。
「サザエさん」頑張れ!(笑)
投稿: 市っこ | 2006/07/20 10:19
いや〜、とにかくディズニーアニメは、かけているお金と才能、そして時間が半端じゃないです。
でも、ジャパニメーションも最近のレベルはすごく高いですから、数十年経てば各国で巡回展が開かれるようになるかもしれませんね。
投稿: 地酒星人 | 2006/07/20 10:41
今のコンピューター技術で描くイラストとは違って、昔のディズニーアニメは本当に手がかかっていたし、研究もされていたし、素晴らしいと思います!
実際にアニメと同じように人を動かして、人間らしい柔らかい動きを再現した温かみのあるアニメ。人間にも動物にも愛情がないと、絶対に表現できないような動きだと思う。
投稿: hirorin | 2006/07/20 11:20
私は、先日ピクサー展を見てきました。
1本の作品が、様々なアーティストのコラージュで出来ていることがわかりスケールの違いを感じました。
こちらもなかなかお奨めですよ〜
投稿: 酔ゐどれ | 2006/07/20 11:39
《 hirorinさん》
この時代は、すべてが人間の手先から生まれていたわけで、途方もない作業量でアニメーションは支えられていたんですよね。
そして多くの才能が、この新しい分野に集ったという事でしょうね〜。
《酔ゐどれさん》
おっ、もう「ピクサー展」ご覧になったんですか。
私も近々行こうと思っています。
今、一番勢いのあるCGアニメーションスタジオですもんね。かつてのディズニー・スタジオのような活気と才能に満ちているんでしょう。
投稿: 地酒星人 | 2006/07/20 11:47