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2006/06/07

地酒星人的思ひ出(その4)

もうひと昔以上前になりますが、妻がマネージャーをしていたモデル事務所に、ブラジルの日系三世の女の子がモデルとして在籍しておりました。
その頃で20歳くらいだったんでしょうか。
美女然とはしていないのですが、大きな目(ちょっとタレ目)が可愛い、爽やかな印象の娘でした。
和太鼓が特技で日本語は若干イントネーションは怪しいものの、普通に話せます。
ウチの会社での広告の仕事もしてもらったし、妻も公私に面倒をみていた娘でした。
時折彼女の悩みを妻が聞いていたりしたのですが、ある日、会っていた場所が四谷だった事もあってその娘をウチへ連れて来た事があります。

その頃は祖父母も元気で、三世代同居の賑やかな頃。
夕食時だったので雑然としていましたが、彼女はニコニコしながらやって来ました。
驚いたのは家に来た彼女が一番はじめにした事。
「仏壇にお参りをしたい」と言うのです。
そして、実際に熱心に手を合わせていました。
何故かと問うに、「私は○○さんにお世話になっている。だから、○○さんのご先祖様に御挨拶をしたい」との事でした。
これにはちょっと感動しましたね。
彼女の心根もそうなのですが、その気持ちを育んだのは恐らく日本からブラジルに渡った一世である彼女の祖父母、そして両親の教えなのでしょう。その気持ちが素晴らしい。
彼女の中に“明治の日本”が確固として残っているのでしょうね。
今の日本の若者で、初めて来た家で自分から仏壇に手を合わせる人なんかいるでしょうか?
遠く海外にわたった日本人だからこそ受け継がれている心情が有る事を知ったのです。

彼女とはその後もブラジル料理の店(四谷にあるサッシ・ペレレ)で食事をしたり(ヘタながら一緒に踊ったり?)、夫婦ともども親しくおつきあいをしていました。
その後、妻がモデル事務所を退社し、彼女もモデルを辞めてブラジルへ帰り、以前のように頻繁に連絡を取る事はかなわなくなりました。
数年前からは音信不通の状態です。

ブラジルの大学に通って歯科医を目指すとの事でしたが、無事に歯医者さんになれたのかなぁ。
今頃サンパウロで、あのニコニコ顔をしながら診察をしてるんでしょうか。
時折、彼女の事を妻とふたり語っています。

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コメント

今度、日本VSブラジル戦を観て、地酒星人ご夫妻のことを思い出すね、きっと。

投稿: フットゴリ | 2006/06/07 23:13

>ご先祖様に御挨拶をしたい」との事でした。
↑いい話ですね・・・

仏壇、お墓、先祖を大事にする日本の風習って
自分も好きです・・・
墓参りとか行くと、磨きまくります(笑)

>数年前からは音信不通の状態です。
↑ブログ ブログ!!mixyとか(笑)

投稿: 市っこ | 2006/06/07 23:40

こういう気持ち、家庭教育の中でちゃんと教えないとダメですよね。
そういう事を伝えなくなった日本は、やっぱり荒れるわけだと思う。ご先祖様を大事にしたら、悪いことできないと思いますもん!

でも・・ご先祖様が見てると思ったら、私もこんなにせいせい飲めないかも・・ごめんなさい、ご先祖様。子孫はこんな事になってます!

投稿: hirorin | 2006/06/08 00:31

古き良き時代の懐かしひ思い出でせう。
「三丁目の夕日」のやうだ。
(旧仮名遣い風)

投稿: 桂自然 | 2006/06/08 01:09

 昔、日本人が移住した地の方が古き良き伝統は残っているような気がします。

 本家の日本は、欧米化が進む一方で都市部を中心に人情は廃れ良い伝統も失われています。

 などと、偉そうに書いている我が家には「仏壇」がありません(仏様がいないため)。神棚もないです。もちろん「床の間」なんてございません。

 ではでは・・・。

投稿: papaci | 2006/06/08 18:56

《フットゴリさん》
そうですね〜。
あの娘、サッカーうまかったのかな〜。
今だったらボール蹴りして遊ぶのにな(^^)。


《市っこさん》
墓みがき、やり始めると結構没頭しますよね。
ブログもmixiも、人探しにはあんまり役立たないんだよね〜。


《hirorinさん》
いや、ワタクシめもこんな事になっていて、ご先祖にどう思われているんだろう〜(^^;)。
素朴な宗教的感性を教えずに、責任のない自由ばかり教えている公教育では、荒れるのは当たり前ですよね。


《桂自然さん》
本当の日本人は、案外こういった海外移住者のご子息にしか居なくなっているのかもしれません。


《papaci さん》
最近の住宅では神棚・仏壇スペースはあまり考慮されないのでしょうね〜。
いや、自分もふだん重きを置いていないので、人の事は言えないのですが。

投稿: 地酒星人 | 2006/06/08 20:38

今の日本人に足りないのはこういう精神なのだろうなっと思います・・・。お話を読んで、うちの遠縁もそんなふうな意識をもっていていくれるかしらと思いをブラジルに馳せてしまいました。

私はまったく会ったことはないのですが、父方の親や兄弟、家族がほとんどブラジルに渡ったので、ブラジルのどこかしらに親族が大勢いるはずなのですよ。もう3世ぐらいにはなっているから顔立ちはほとんどブラジル人なんでしょうけどね〜。

投稿: sesami | 2006/06/10 17:22

《 sesamiさん》
親族の方がブラジルへ渡られたんですか〜。
今はどうされているんでしょうね・・・。
最近はどうか良くわかりませんが、ブラジルでも日系人の社会が存在していて婚姻も日系人同士で行う事が多かったようですので、姿は日本人のままかもしれませんよ。
記事の女の子も両親とも日系人でしたから、外観はもちろん日本人でしたよ(^^)。

投稿: 地酒星人 | 2006/06/11 20:07

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