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2006/03/20

陽光にきらめく霞ヶ浦。

母方の祖父の具合が悪いという事を数日前に聞いて、昨日は子供達を含め、家族で会いに行きました。
茨城県の霞ヶ浦の畔です。

祖父はベッドの上でほとんど動けなくなっていて、言葉は発するものの聞き取れない状態でした。
それでも意識ははっきりしていて、東京から来た私達を見ると目を見開き嬉しそうな顔をしていました。
それでも呼吸は荒いし、手足のむくみがひどく、かなり厳しい状態である事はわかりました。

その後、娘を連れて裏の山に行ってみました。
地酒星人が子供の頃、祖父が虫採りに連れて行ってくれた里山です。祖父が適当な木の根元を蹴ると、バラバラとカブト虫が落ちて来て、都会っ子である地酒星人は目を丸くしたものでした。
ムシキング大好きな娘とそんな話をしながら山道を歩いていると、その頃の事が懐かしく思い出されました。
木々の切れ間から見える風景は美しい。この辺りは東京から短時間で来れるわりには本当に田舎で、里山の麓には昔風の民家が点在し、家々の庭にはそこかしこに梅の花が満開です。
蓮畑が広がり、その向こうにはやはり祖父が竿を操りながら小さな木船を出してくれた霞ヶ浦が広がっています。
その水面は陽光を浴びてキラキラ輝いていました。
“桃源郷”だな、と思いました。
こんな土地で生涯を暮らし、この場所で生涯を終える事の出来る祖父は幸せだと心から感じられました。

祖父に「また来るから」と別れを告げると、話せないかわりに、ベッドの上で弱々しく頷いてくれました。
帰りの常磐道は大渋滞。通常なら1時間と少しの道のりを3時間以上かかり、やっとの思いで帰りついたのですが、それからほどなく祖父は他界しました。

最期に祖父に会いに行けて本当に良かった。
そして祖父が連れて歩いてくれた自然に接する事が出来て本当に良かった。

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コメント

自分も以前、同じような経験をしました(祖母ですが)情景がダブります(TT)。。。
でも、最後に逢えてよかったね。
自分の場合、諏訪方面ですが
年々いろいろ都市化されてて寂しさを感じます・・・
でも、田舎の風景って子供心にかなりリアルに刻まれてますよね(勉強はどんどん忘れてるけどf(^.^;)

霞ヶ浦の地酒を呑んで、楽しかった事・・・いろいろ想いだしながら供養してあげて下さい。 合掌

投稿: 市っ子 | 2006/03/20 13:41

“桃源郷”の光景が目に浮かびました。
そして胸にじんわり来ました。
私も祖父と過ごした幼少のころを思い出しましたが
やっぱりそこには自然がありました。
まだまだ元気ですが、自分の子供が出来る頃まで
生きているんだろうか・・・
と思うと、今のうちに沢山祖父母に会ってあげたいな、と思います。

投稿: まき子 | 2006/03/20 14:01

《市っ子さん》
なんか、会いに来るのを待っていたとしか思えないようなタイミングで・・・。
都会育ちの自分が、自然遊びが唯一経験出来たのは爺ちゃんと巡った里山や湖でした。
魂となって、また野山や湖を駆け回っていて欲しいです。


《まき子さん》
小さい頃というのは、両親は忙しくしていて遊ぶのは祖父母だったりしますからね(^^)。
まき子さんも、いろんな所に連れて行ってもらったのでしょうか。
お元気なうちに、たくさん会ってあげてくださいね〜。

投稿: 地酒星人 | 2006/03/20 15:38

僕には普通の人が持ってる「おじいちゃんとの想い出」というのが全くありませんので、うらやましいですね。

亡くなられたのは残念ですが、幸せですね、おじいさんも地酒星人さんも。元気だった頃は、一緒にお酒なんかも飲まれたんですか?

投稿: あつし | 2006/03/20 23:59

酒を飲みあった事はないんですよね。
大分前から耳がすごく遠かったもので、会話らしい会話も出来ず、アイコンタクト専門でした(笑)。
でも、いつもニコニコしている好々爺でしたよ。
孫・ひ孫にも恵まれ、幸せな生涯だったと思います。

投稿: 地酒星人 | 2006/03/21 00:26

おじい様との懐かしい思い出。里山の景色。霞ヶ浦の光景。文面から目に浮かぶようでした。最後におじい様にご家族そろって会えて、よかったですね。おじい様の心の中はとっても暖かかだった事でしよう。こんなに心からつながっていたおじい様とお孫さんの関係。すばらしいし、幸せですね。地酒さんのやさしさをあらためて知りました。

投稿: たごっこ | 2006/03/21 08:29

ご冥福をお祈りします。
私の祖父母は総てだいぶ前に他界しました。
父母が祖父母の亡くなった年に近づき、
それどころか、まもなく私自身が祖父になってもおかしくない年齢に。
どう死を迎えるか、思うことしばしばです。

投稿: みみず | 2006/03/21 09:54

《たごっこさん》
今まで、ごくたまにしか会いに行けなかったので、祖父孝行だったわけではありませんが、最期に会えて本当に良かったと思います。


《みみずさん》
そうですね、そんな事も考えてしまいますよね。
昔は子供を持つ年齢が若かったので、遊んでいた頃は祖父も元気一杯でしたが、私の娘が子を持つ頃には、あのように遊ばせるのは無理っぽいですね(苦笑)。

投稿: 地酒星人 | 2006/03/21 16:20

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