酒泉たつなみ!
いつもコメントを寄せていただいている「おっかんさん」のスタジオでの打ち合わせ(多くは無駄話?)が終わった際に「近くに酒屋があるんだけど、帰りがけに見てく?」と言われ、地図を書いてもらい、ちょっと駅から遠回りにはなるものの軽い気持ちで見に行く事に。
店の名前は「酒泉たつなみ」。
まったく知らない店だったのですが、外に飾られているディスプレイを見るになかなか良い品揃えをしている様子。入ろうかどうしようか考えていると目に入ったのが、一枚の貼り紙。
「十九 旅」。
おっ、十九は山輝亭さんのブログ他いろいろで見た酒だ!と思い、さっそく入店。
店内を見回してみると、なかなか結構な品揃えをしています。
おっ、同じく山輝亭さん推薦の水尾がある、蓬萊泉もある!という事で目移り状態。え〜と、どれが旨いんだっけな〜と記憶を呼び覚まそうとするも、活動のにぶった脳細胞からは答えが出て来ない(ちゃんとメモをしていないから、こうなる)。
ならば、十九が気になるという事で、新入荷の「旅」の前に。
悩んでいると、ご主人が声をかけてくれた。
「試飲してみますか〜?」
地酒星人、こういう時は反応が早い。
「はいっ!!」
十九の他に、新入荷のひやおろし他数本も利かせてくれるという。
右から順番に利いてみる事に。
一番右、ご主人おすすめの「志太泉・本醸造原酒ひやおろし」。これには虚を突かれる。う・・・旨いじゃん。本醸造と思えない濃醇な旨さ。志太泉とは直取引をされているらしい。去年くらいから体制が変わり、新しい杜氏になって意欲的な酒造りを始めているそうだ。
次に開運・純米ひやおろし。
こちらはひじょうに落ち着いている。それでいて、上立ち香より含み香の方が豊富で、後半米の旨味が立ち上がって来て伸びる印象。
そして天明の亀の尾を使った瓶囲いが2種(生と火入れ)。開運と同じ方向だと思うが、やや地味な印象。というか、その辺が天明だとは思うのだが。
そして、十九の旅(なんか青春18きっぷを連想してしまうなあ・・・)。
山田錦を用いた純米酒。おりがらみだそうで。スペック非公開ながら、酸度が2.4あるらしい。
酸の強さや雑味も酒の味の内、というポリシーで醸されているようだ。
やはりひじょうに個性的な味。でも、明確な主張は感じ取れる。呑み込んで行けば好きになるかもしれない。
今回は、最初にインパクトが強かったのと静岡酒強化月間(自分の:笑)という事で、志太泉をいただいて行く事に。
予定外に一升瓶を下げて帰る事となった地酒星人。都営地下鉄の大江戸線・光が丘駅へ急ぐのであった。
良い酒屋さんを教えてもらった。また来ようっと。
ご主人の上田さんはすごく親切で誠実な印象の若い方。是非写真をとお願いしたのだが「苦手なので、その変わりこれを」という事で、漫画家の高瀬斉さんが書かれた似顔絵を撮らせていただきました。
酒泉たつなみ
〒179-0075 東京都練馬区高松4−12−15
営業時間10:00am-20:00pm
定休日:月曜日
電話03-3990-4040
| 固定リンク
コメント
「志太泉」に「開運」・・・やはり、静岡のお酒の質は高いですよね。
この「亀の尾」の右の方、いつぞやどこかで飲みました!ちょっとうれしい。(笑)
でも、商売じゃなくて、「美味しいお酒を紹介したい」って思ってはるお酒屋さんって、いいですよね。
投稿: はんな | 2005/09/17 15:46
>「亀の尾」の右の方、いつぞやどこかで飲みました!
おっ、そうですか!今回はちょっと相手が悪かったようです。自分が静岡酒好きなもので・・・。
>「美味しいお酒を紹介したい」って思ってはるお酒屋さんって、いいですよね。
ホントにこちらのお店は親切で良い酒屋さんでした。また行ってみたいと思っています。
投稿: 地酒星人 | 2005/09/17 16:38
「十九」に「水尾」、中々渋い品揃えをしている酒屋さんですねぇ(笑)。
「静岡酒強化月間」ですか。それなら仕方ありません。また、長野のお酒もよろしくお願いします。
「十九」は基本的に酸味を利かせた味わいなので、好き嫌いが分かれるでしょうね。
写真のは「山田錦」ですね。私が飲んだのは「美山錦」で「春バージョン」でした。
投稿: 山輝亭 | 2005/09/17 18:40
ちゃんとメモをしておかないと、いざという時に役に立たないですねえ(苦笑)。
そうか、携帯にメモを入力しておけば良いんですね。
でも、今までまったく存在を知らなかった良い酒屋さんを知る事が出来てラッキーでした。
十九・旅の美山錦もありましたよ。美山の方が酸度がおさえ目で一般的だとおっしゃっていました。
投稿: 地酒星人 | 2005/09/17 21:14
確か、十四代取扱店でもあったような・・・・・
本当に東京では何でも手に入りますね。
でも、これだけあると行きつけを作るのも難しそうですね。
投稿: みみず | 2005/09/18 08:21
>確か、十四代取扱店でもあったような・・・・・
おっ、そうでしたか。
>これだけあると行きつけを作るのも難しそうですね。
それはありますよね。でもこの「酒泉たつなみ」さんは、熱心さがこちらに伝わって来る良い酒屋さんです。行きつけにしたい店ですね〜。でも、ウチから1時間くらいかかるのがネックなのですが・・・。
投稿: 地酒星人 | 2005/09/18 11:23
こんばんは~
たまに覗かせていただいてます。だって静岡のお酒好きみたいだから。
駿香も含め、4種類くらい「伊勢丹バージョン」で仕込みしたらしいのですが・・・。
あまり大村や酒造って飲んだことないので、よくわかりません(というか、もともと表現力がなくて)。やっぱり静岡のお酒で好きなのは、正雪・喜久酔・安倍街道・・かな。
またこちらでも勉強させていただきますね~。でも、山輝亭さんもそうだけど、知識が高度でコメントできなくて・・・(ToT)
投稿: hirorin | 2005/09/18 22:46
>たまに覗かせていただいてます。
ありがとうございます。
>大村や酒造って飲んだことないので、よくわかりません
私も初めて聞く名前ですよ〜。
「安倍街道」というのも初耳です。
>知識が高度でコメントできなくて・・
いや、それは誤解。大した事は言ってないですから(山輝亭さんはスゴイです)。
これからもよろしく〜。
投稿: 地酒星人 | 2005/09/19 00:11
静岡酒のネタがあるところに現れる私です。
「大村や酒造」とは大村屋酒造場のことだと思います。静岡吟醸で初めて全国区ブランドになった「おんな泣かせ」の醸造元ですね。特別本醸造の「若竹 鬼ころし」も全国区だと思います。
「安部街道」は旧静岡市の市街地にある、吉屋酒造の特別本醸造ですね。私的には「日本一の本醸造酒」です。精米歩合53%という吟醸酒を超える品質もそうですが、値段も‥‥(笑) 吉屋酒造さんの主力銘柄は「忠正」ですが、静岡県内でも静岡市の外へ出るとほとんど見ない超ローカル銘柄ですが、この数年間の鑑評会の成績は県内随一です。
投稿: kshimz | 2005/09/22 01:32
>静岡酒のネタがあるところに現れる私です。
はい、頼りにしております(^^)。
静岡には、まだまだ実力のある蔵があるんですねえ・・・。
頼もしいです。
投稿: 地酒星人 | 2005/09/22 07:38