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2005/09/13

各駅停車の旅6・最終回《上諏訪リベンジは祭りの終わり篇》

honkin3当初の予定を一日早く切り上げて、帰宅する事となった地酒星人。最後に立ち寄ったのは、今回の旅のスタートの地、上諏訪である。
何故、再び上諏訪か。
理由は二つ。先日、酒蔵めぐりをしたが、後から観光パンフレットを読むと、見落としていた蔵が一つ有った事。
そして、休館だった片倉館の千人風呂に入る為だ。

しかし、昨日の正雪リベンジといい、結構自分がしつこい性格をしている事を知り、今さらながら驚く。
先日のにぎわいが白日夢であったかのような、静かな上諏訪の街である。
酒蔵の場所は既に熟知している。後は見落とさないように注意深く歩いて行くだけだ。

suwa1

suwa2

上諏訪には、レトロな建物がさりげなくたくさん有る。

やっと見つけました、前回見落としていた酒ぬのや本金酒造

nunoya

「本金」を醸す蔵元である。先日訪れた「横笛」の伊藤酒造の向かいあたりにあった。看板は出ているのだが、古いものらしく黒ずんでおり、ひと目ではそれとわからない。どうりで見落とす筈である。
木製の引き戸をガラガラと開ける。
誰もいない。声をかけてみるが返答は無い。
これも正雪と同じパターンなので、動揺は少ない。
コンパクトな事務所然とした場所に、棚に乗せられた本金がいくつか並んでいた。

honkin

それらを眺める。そして、やはり壁にかけらている賞状が数枚。
平成16年度に金賞を受賞されているようだ。
酒瓶に見入っていると、突然背後で・・・


「うぁ!!」
という声が。


驚いた地酒星人も
「おぅあ!!」
と、声にならない声をあげる。


どうやら人が居ると知らずに、蔵の方が店に出て来てビックリされたらしい。
ああ、こっちもビックリした。
お酒を見せて欲しい旨を告げて、怪しい者では無い事をアピール。
なんか蔵元然としていない、はにかんだような笑顔をみせるおばさまだ。
純米酒「胡蝶」の4合瓶を購入。そしてカップ酒も1本。

昼時になっていたので、この辺においしい蕎麦屋がないか訊ねると、奥に戻られて誰やらと相談されてから戻って来られ、一生懸命教えてもらえた。
本金を辞してから、徒歩5〜6分ほどで、その蕎麦屋はあった。

kawachiya

河内屋さん。湖岸通りに面している。

信州そばらしい、コシのある仕上がり。塩だけを付けて食べてもおいしいと言われ、そうしてみる。うん、これもなかなかイケる。濃厚な蕎麦湯も嬉しいポイント。

kawachiya2

地酒星人の好きな安曇野の蕎麦に比べると、やや粘り気に欠けるきらいはあるが、あの辺の蕎麦はレベルが高すぎるのだろう。

さて、腹ごしらえが出来たところで、もうひとつの目的である片倉館に向かう。

・・・見えて来た。

・・・あれ?

katakurakan

・・・あれれ?

katakurakan2

・・・閉まっている。

(この展開はもうコピー&ペースト出来るくらいの頻度だ。)


今日、火曜日は定休日らしい。
とことん片倉館には縁が無いようだ。
くそ〜、いつかリベンジしてやる〜、などと思いながら諏訪湖畔へ出てみる。

新作花火大会の観覧席の片付けをしている。

あの賑わう人出は幻であったかのようだ・・・。

♪祭りの〜 後の〜 さみしさは〜
思わず、吉田拓郎の「祭りのあと」が口をつく。

風が強く、肌寒いほどだ。

湖畔の石に腰掛け、先ほど買った本金のカップ酒をあける。

懐かしい日本酒の香り。子供の時嗅いだ、大人達の宴会の匂い。

honkincup

口にすると、さほどの刺激もなくスルスルと喉を流れ落ちて行く。

遠くで間欠泉が時折勢い良く吹き上がっている。

白鳥のデコレーションをされた観光船が湖上を滑っている。

耳元で風が鳴る。


「ウチに帰ろう。」



人は家に帰るために旅に出るのかもしれない。

上諏訪で始まった旅は、また上諏訪で終わるのだった・・・。


《 終わり 》

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コメント

長野も良いですね。あちこち「ふらっと酒の旅」ですね、うらやまし。。。
ご質問の件ですが、澤乃井さんの方から直接お返事をしていただくよういたしました。
わたしのブログのコメントにいれてくださいますので、しばらくお時間をください。
それでは。

投稿: tokyosake | 2005/09/13 09:40

>「ふらっと酒の旅」ですね、うらやまし。。。
その分、今激務にさらされておりますので(苦笑)。

>澤乃井さんの方から直接お返事をしていただくよういたしました。
わざわざありがとうございます。
澤乃井さんのお酒は先日澤乃井園へ行った際にいただきました。
私は元禄がなかなか面白いと思いました〜。

投稿: 地酒星人 | 2005/09/13 11:09

結構、充実した旅行だったんじゃないですか?数々のハプニングも、次回の楽しみの前フリということで。

正雪と磯自慢は、僕もいつか絶対に行きたいと思っています。

投稿: あつし | 2005/09/13 12:38

>次回の楽しみの前フリということで。
そうですね。そうありたいものです。

本当は焼津の後、掛川に出て“開運”へ行き、豊橋まで足を伸ばそうと思っていました。その後、飯田線で北上し、長野方面へ出て、などと考えていたのです。
酒蔵を巡る旅というのは初めてだったのですが、なんとなくペースがわかって来ましたので、次回はもう少しうまくやれるかな?と思っています。
懲りもせずにまた出かけるでしょう。

投稿: 地酒星人 | 2005/09/13 13:16

旅の途中で仕事のメールやら電話やらが入ってきて、旅を終えた・・・
という先入観があるのか、
なんとなく、旅に後ろ髪を引かれているような
哀愁漂うようなお話だなぁ、と思いました(苦笑)。
でも、青春18キップだけで、旅先でエイヤ!だったとしても
かなり充実されたと思います!
(ありゃ、あつしさんと同じ〆になっちゃった)

投稿: まき子 | 2005/09/13 17:49

さすがに最後の諏訪湖は哀愁漂いまくってましたよ〜。
特に数日前の喧噪を見ているから余計に寂しさが募ったんでしょうね。
諏訪湖を見つめながら、「あの辺に武田信玄の遺骸は沈んでいるのかなあ・・・」とか思ってました(爆)。

投稿: 地酒星人 | 2005/09/13 18:54

そうそう、何で「本金」に行かなかったんだろうって思ってました(まぁ、メジャーじゃないし・・・)。

それにしても、「片倉館」には二度も嫌われてしまいましたか(笑)。残念でしたね。丸っこい石が足ツボに当たって気持ちいいんですよ(悔しさを煽ってどうする・・・)。

二つ先の「岡谷」まで足を伸ばしてもらえれば、若い杜氏が頑張っている「高天」という蔵があったんですけどね。それと「岡谷」は「うなぎの町」として有名なんです(理由は分かりませんが・・・)。

投稿: 山輝亭 | 2005/09/14 07:05

>何で「本金」に行かなかったんだろうって思ってました
メジャーでないという事ももちろんあったのですが、他の蔵元に比べると存在を自ら消しているようなところがありますね(^^;)。「酒」ともなんとも出ていないので通り過ぎてしまっていました(他にも古い建物がたくさん有るので)。

>岡谷」まで足を伸ばしてもらえれば、若い杜氏が頑張っている「高天」という蔵があったんですけどね。
お、なんか気になりますね(うなぎも)。三度目の片倉館の時には行ってみたいな〜。

投稿: 地酒星人 | 2005/09/14 08:04

>お、なんか気になりますね(うなぎも)。三度目の片倉館の時には行ってみたいな〜。(^o^;)ハハ

↑”蒸さずに”そのまま焼き上げた肉厚で香ばしい
うなぎは岡谷の観光荘 http://www.kankohso.co.jp/ 
がお勧めです。昔何度も行きました!!
うっ、文字打ってるだけで、よ、よだれが・・・
”三度目”の片倉館の時には足をのばしたらいかが?
(^.^;) 大作、楽しめました!!

投稿: 市っ子 | 2005/09/14 17:29

本日休館・・・・またやられちゃいましたか〜私が知る限りで3度目ぐらいでしょうか??(笑)ところで、帰りも鈍行ですか?私なら仕事が待っているとなると新幹線で帰ってサッサっと片づけたくなってしまします〜

投稿: 酔ゐどれ | 2005/09/15 00:07

《 市っ子さん 》
岡谷の観光荘、いつか行ってみたいものです。蒸さずに焼くと固そうなイメージですが、おそらくそんな事は無いんでしょうねえ。岡谷というと、高速でも通過した事しかなくて、全然イメージがつかめません。


《 酔ゐどれさん 》
>私が知る限りで3度目ぐらいでしょうか??
はい、たぶんそうでしょうか(苦笑)。
やはり帰りも各駅停車でトコトコ帰りました。この日までは休みで明日から仕事!と割り切っておりましたので・・・。

投稿: 地酒星人 | 2005/09/15 06:51

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