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2005/08/03

廃刊雑誌の日本酒特集!

ノーサイド」。文芸春秋社刊の既に廃刊になっている雑誌だ。

noside手元に1995年の10月号がある。およそ10年前のものだ。
何故有るのかはっきり覚えていないのだが、おそらくは仕事で何らかの必要が生じ、購入したものと思う。
地酒星人が日本酒に今のような関心を持つ4〜5年前の、日本酒まわりの情報が多く紹介されていて興味深い。

特集名は「日本酒を究める」。この号の半分強を割いて様々な日本酒の特集を組んでいる。
まず目を引くのが、巻頭の十四代。高木顕統氏が造りに加わってから2造り目の蔵の様子を名智カメラマンの写真を中心に描いている。大吟醸がいかに造られて行くかを一般の人にもわかりやすく詳述されている。堂々カラー24ページ。この号には、さらに高木氏のインタビュー記事も掲載されている。十四代は、味ももちろん良いのだが、立ち上がり時のマスコミへの登場の仕方がうまかった事がよくわかる。

さらに、当時磯自慢の杜氏であった瀬川博忠さんの「杜氏と蔵人の世界」。
そして、太田和彦さんの「居酒屋行脚」。
さらに「ノーサイド特選・日本の地酒五十銘柄」。
これには十四代は載っているけれども、以降に影響されて出て来た芳醇旨口系の酒はまったく載っていない(1995年だから当たり前だが)。「十四代前」の勢力図が良くわかって面白い。

nosidel

興味深かったのが「小津安二郎と蓼科の酒」。小津の別荘があった蓼科と、小津の愛した蓼科の地酒「ダイヤ菊」の紹介だ。この雑誌を読んでから「ダイヤ菊」はちょっと思い入れのある酒になった。といっても、まだ飲んだ事は無いのだが。

四谷・鈴伝の店主・磯野元昭氏へのインタビュー。
「酒もビールも辛口ということがあまりに前面に出てきすぎて、もうみんな飽きてきていると思います」とある。その後を思えば、慧眼。

さらに文春らしく「鼎談・文士の酒」などもあって、今読んでもひじょうに楽しめる仕上がりである。
今の時代の主流の動きが、この頃から始まっていた事がわかった。

翻って現在はどうだろうか。10年後に、この動きは2005年頃から始まったと思えるものが何か有るだろうか?・・・う〜ん、わからない。

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コメント

廃刊とはいえ、そういう昔の雑誌をって絶対に捨てられないですね。
日本酒好きの先輩からサライのだいぶ古ぼけた日本酒特集の雑誌を借りたことがありますが
昔の記事でも、十分、今に言える事だなぁ、と
思いました。

投稿: まき子 | 2005/08/03 08:00

出来れば、さらに遡って十四代が出る前のこういう雑誌も読んでみたいです。
今度、神保町にでも行ってみようかなあ。でも、なかなか巡り会わないでしょうね。

投稿: 地酒星人 | 2005/08/03 09:26

こないだ初亀の亀の7年熟成酒を飲んだときにも思いましたが、7年前の酒を飲んでも今の高級酒たちと遜色ない(これはむしろうまかった)ってことは、日本酒の味ってもうかなり行き着くところまできてるんですね。十四代はデビュー当時からあの味なんでしょうか?

投稿: あつし@暴飲族 | 2005/08/03 12:51

高木酒造の蔵の様子が見れるなんて、貴重ですね~
何年か前かはわかりませんが、日本酒専門雑誌があったなんてことを聞いたことがあります~最近では日本酒特集をやる雑誌もなくなりましたね~

投稿: 酔ゐどれ | 2005/08/03 14:17

《 あつし@暴飲族さん 》
そうかもしれないですね。上はもうかなりな所まで行ってしまっているのかもしれません。今は上の技術や味をどれだけ下のクラスに反映出来るかの競争かも
しれませんね。
おそらく紹介した「ノーサイド」の出た頃は、まだ鈴伝に行けば十四代は普通に買えたのかもしれません。そんな頃の味をたしかめてみたいですねぇ。タイムマシンでも無きゃ無理ですけど。


《 酔ゐどれさん 》
一般向けではありますけど、結構克明なルポでしたよ〜。たしか高木酒造は数年前に設備を大々的に改修したような事を聞きましたので、この特集は貴重かもしれませんね。
日本酒専門雑誌なんて有ったんですか!?
ああ、でも昨今の焼酎関係の書籍の氾濫を見るとわかる気がします。なんか業界誌でも良いので、おもしろい雑誌って無いですかね〜。

投稿: 地酒星人 | 2005/08/03 16:34

うわぁ~、楽しそうな雑誌ですね。

>「小津安二郎と蓼科の酒」。小津の愛した蓼科の地酒「ダイヤ菊」の紹介だ。
長野の日本酒ならお任せ下さい(笑)。
最高の宝石「ダイヤモンド」と日本の名花「菊」を組み合わせたのが、蔵名となっています。
しかし、「ダイヤ菊」ブランドは「純米吟醸」「吟醸」「純米」「本醸造」「普通酒」しかありません。
「大吟醸」は別の名で3アイテムあるんですがね・・・。
とは言いながら、飲んだ事がないんですけど・・・(苦笑)。

>>十四代はデビュー当時からあの味なんでしょうか?
多分同じか、近い味だと思います。
「朝日鷹」と言うブランドを造っていましたが、イマイチと言う状況でした。
顕統氏が某酒店の提案で、「久保田」と対象的な味を造る事で新鮮さ・斬新さをアピールしました。

投稿: 山輝亭 | 2005/08/03 19:05

私もその雑誌持ってますよ♪
そして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 私の書いた文章が載ってます。
    ( ̄ー+ ̄)

投稿: 煮酒 | 2005/08/03 21:13

↑「へぇ~」はいくつ? 

投稿: 煮酒 | 2005/08/03 21:37

「へぇ~ 944回」
明日熊野に旅立ちます。新宮市には「尾崎酒造」という造り酒屋があります。
http://www16.ocn.ne.jp/~ozakibr/
「太平洋」「熊野川」などといったお酒があります。熊野には地ビールもあるので、海、川、山ではビールかな。
中上健次はすごい酒飲みだったみたいですね。

投稿: おっかん | 2005/08/04 02:37

《 山輝亭さん 》
しかしダイヤ菊って、東京で見ないですよ〜。
一度飲んでみたいんですけどね〜。
蔵元では蔵見学なんかもやっているみたいなので、一度行ってみたいと思っています。

「朝日鷹」って、まだ造っているんですかねえ。
酔ゐどれさんの記事でも紹介されていましたが「鷹カップ」というのも有る(有った?)みたいですね。

投稿: 地酒星人 | 2005/08/04 06:20

《 煮酒さん 》
「へぇ〜」というよりは「えっ!!」です。
「200えっっ!!」決定です。
煮酒さんって、一体何者?
・・・・・と思い、失礼ながらちょっとググらせていただきました。

・・・すると。いやあ、草サッカーにJリーガーが登場!みたいな印象です。
今後ともお手柔らかに、そしてよろしくお願い申し上げます。

投稿: 地酒星人 | 2005/08/04 06:27

《 おっかんさん 》
仕事ですか?帰郷ですか?
良いですねえ、熊野。一度行ってみたいなあ。

>中上健次はすごい酒飲みだったみたいですね。
ああ、そんなイメージですね。ものすごく飲みそう。
昔の小説家は酒豪の印象のある人がたくさん居ますね。

投稿: 地酒星人 | 2005/08/04 06:32

某酒店=四谷鈴傳(笑)

鈴傳の磯野さんの本『虎ノ門・居酒屋「鈴伝」地酒ばなし』を読めばピンときますね(笑)

しかし。

当時の磯野さん、東京久保田会の会長なんだよね。凄い先見の明がありますよねぇ。

投稿: kshimz | 2005/08/19 20:27

いつも「鈴伝」と表記していましたが、正式には「鈴傳」なんですよね。

>当時の磯野さん、東京久保田会の会長なんだよね。
あ、そうだったんですか。時代を読むセンスにあふれている方なんですね。
最近、店であまりお見かけしないので心配ですが。

投稿: 地酒星人 | 2005/08/20 11:23

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