黒龍・餘波(なごり)
鈴伝(四谷)では、黒龍の変わりダネをよく扱っています。
黒龍・吟醸生酒 餘波(なごり)。300ml。
吟醸ということなので、「いっちょらい」あたりの生酒ということなのでしょうか。擦りガラス調の小瓶にしゃれたラベルです。
香りは黒龍らしいシャープかつ華やかな吟醸香です。
続いて味…。最初に舌先へ強めの甘みが来ます。その後、舌のサイドと奥にやはり強めの辛みがやって来ます。甘・辛が明確に分離している印象ですが、バランスはとれていると思います。これに加え、口が馴れ酒が室温に若干近づく二杯目あたりから、凝縮された米の旨味が顔を覗かせるようになります。これはこのクラスの黒龍が持っている特長だと思っています。口中の米を味わうかのように、思わず上顎に舌を押し付けてしまいます。杜氏さんが変わったようですが、このあたりはちゃんと受け継がれているようですね。さすがです。
300mlの小瓶ではありますが、しっかりと黒龍ファミリーでした。ひとつ疑問なのが、何故吟醸生酒に「なごり」という名称がついているのか、という事ですが…。
【スペック】
黒龍・吟醸生酒 餘波(なごり)300ml/黒龍酒造(福井県吉田郡松岡町) 精米歩合:55% アルコール分:14度以上15度未満 価格:541円 購入場所:鈴伝(四谷) 出荷年月日:05.03
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コメント
地酒星人さん、トラックバックありがとうございました。このお酒の由来は…
俳聖、松尾芭蕉は「奥の細道」の旅すがら、松岡天龍寺に一泊し翌朝、弟子北枝との別れにのぞみ「物書きて扇引きさく餘波かな」の句を遺しました。地元松岡での歴史ある句にちなみ、餘波と名付けました。
と黒龍オフィシャルカタログに書かれていました。このサンデシシリーズの「純米吟醸」都忘れ、夕顔、星草、侘助、もお勧めですよ~
投稿: 明@由紀の酒 | 2005/06/18 06:30
私は昨年、「吟醸・月さやか」を飲みましたがガッカリした記憶があります。
不味いとは言いませんが、黒龍らしさが感じられませんでした。
まぁ、価格に見合った酒造りをしている良心的な蔵だという事なのでしょうか・・・。
4合ビン換算にすると1200円の吟醸酒ですからね(吟十八号より100円安)。
2本購入して、1本は料理酒に変身しました。
投稿: 山輝亭 | 2005/06/18 07:10
>明@由紀の酒さん
わかりました!!スッキリ。なるほど芭蕉の句でしたか。
それにしても黒龍のオフィシャルカタログなんてものが有るんですね。さすがです。ありがとうございました。
>山輝亭さん
おおっ、「月さやか」などという酒もあったとは。しかし良くないんですね(メモメモ)。
黒龍もなにげにいろいろ出してますねえ。それにしても、この300mlシリーズって、どういうシチュエーションで飲まれる事が多いんでしょうか。よくホテルでのパーティや法事なんかで月桂冠あたりの酒が使われてますけど。黒龍が出て来たらうれしいけどなあ。
投稿: 地酒星人 | 2005/06/18 16:39
近くの酒屋でよく見かけるのですが、
2~3年前に飲んで
「黒龍らしくない」という印象でした。
なかなか良さそうですね。
今度飲んでみようと思います(←こればっか)。
投稿: みみず | 2005/06/19 08:02
ああ、やはり皆さんご存知なんですね。
「いっちょらい」のレベルではあると思います。もし機会がお有りでしたら…。
一升瓶だと晩酌時に切り上げるのに努力がいりますが、この量だと飲み終わりイコール飲み終了と出来るので、助かります。
投稿: 地酒星人 | 2005/06/19 11:04