さて、地酒星人の好きな酒ブランドのベスト10をこの辺であきらかにしておきましょう(えらそう?)。基本的には二千円から三千円台中心の酒の中から選びました(というか、その位の値段でないと普段に飲めないし、そら一万円の大吟醸は旨いにきまってますから)。
順不同としますが、まずは大好きな静岡酒。
1:磯自慢(本醸造から純米吟醸まで)地酒好きな皆さんなら先刻ご承知の名酒。香り・味ともに抜群に爽やかでスムーズ、そして旨い。静岡吟醸の最高峰の一つ。難点は手に入れづらい事か。
2:喜久酔(本醸造から純米吟醸まで)同じく静岡の大御所。磯自慢よりは地味ながら、実に旨い酒を作る。最近の定番酒です。
3:開運(本醸造から大吟醸)非常にしっかりした旨口の酒を出してくる印象。それぞれのグレードで異なる味わいが楽しめる。個人的にはひやづめ純米と春先に出る季節限定の無濾過純米生のピリッとした炭酸の風味が大好き。
4:正雪(吟醸および純米吟醸)これもまた静岡の佳酒。バナナ風の独特な吟醸香としっかり味の乗ったボディ。秋上がりした純米吟醸の旨さは絶品。
ここからは静岡以外の酒。
5:王禄(純米吟醸)島根の新進気鋭の蔵元。こんなに抵抗無くのど元をスルリと通過する酒はない。しかし味は乗っている、他にない、独特の酒。
6:十四代(吟撰)以前、広島の酒商山田さんの抽選に当たって手に入れる。地酒星人の保管が悪かったか、二日目から味が落ちたのだが、開栓初日の旨さは鮮烈な印象だった。香り・味ともに完璧。もう一度飲みたい。しかし手に入らない。
7:黒龍(吟醸いっちょらい・垂れ口等)福井が生んだ、すべてにバランスのとれた大人な吟醸酒。
8:鶴の友(本醸造等)ほとんどが新潟の地元でしか流通していない、ある意味越乃寒梅以上の幻の酒。なぜか新宿高島屋で入手。気張ったところなく、飲みやすく、しみじみうまい。そして安い。
9:大七(生もと純米)福島の名門。冷やでは平凡な味。ひとたび燗をつけると豹変。ひそんでいた風味が迸り出て、味のパレード状態となる。ヨーグルトを思わせる生もとの風味が絶品。燗酒ならコレ!
10:南(中取り純米生)高知の新世代ブランド。この酒は保存状態でまったく変わる。状態がよければ、すこぶる爽やか、メチャメチャ旨い。喉に障りなくゴクゴク飲める。状態が悪いと生ヒネが生じやすく、飲みづらくなってしまう。火入れもあるのだが、生の風味でないとこの酒の良さは出ない。そのような難しい酒。また酒質も年によって変わっているようだ。ネガティブな事を言ったが、はまった時のこの酒は本当に好き。
あくまで現時点での評価です。半年後にはいくつか変わる可能性有り(いや、絶対変わる)、です。ブランド個別のインプレッションは、今後追加して行く予定です。
皆さんの酒選びのひとつの参考にしていただければ幸甚です。
最近のコメント